5/10のTwitterで『#検察庁法改正案に抗議します』のハッシュタグをつけたツイートが突如、急上昇しました。
驚くのは、普段政治的な発言を避ける芸能人や有名人までも、この検察庁法改正案について、反対や抗議の声をあげているのです。
でも、そもそも『検察庁法改正案』がなんなのか、わからない人もいるのではないでしょうか?
なぜこの『検察庁法改正案』が問題になっているのか、わかりやすく解説します!
Contents
検察庁法改正案の内容をわかりやすく解説!
いきなりTwitterでも #検察庁法改正案に抗議します が急上昇していて、頭がついていっていない人も多いのではないでしょうか?
私もその一人です 笑
そもそも検察庁法改正案の中身ってどんなもの?
検察庁法改正案の中身は、ずばり、
1.検察官を含む国家公務員の定年を延長する法案、審議
2.内閣または法務大臣が必要と判断すれば、特例で定年延長できる
です。
従来、公務員の定年は60歳、検察官の定年は63歳とされていました。
それを、法を改正することで、
『すべての国家公務員の定年を65歳に!!』
という事を実現しようとしているのです。
定年延長自体は全く問題ない
公務員も、検察官も、定年が65歳になるという事はこの高齢社会である日本においては普通のことで、全く問題はありません。
民間と同様の措置が取られているだけなのです。
なぜ問題になっているのか?
では、なぜ今回この検察庁法改正案がこんなに批判を浴びているのかというと、
・内閣が法の解釈を勝手に変えてしまっている
と言う部分が、大きな問題になっています。
「どういう事???」と思いますよね。
順に説明していきます。
問題点3つ
内閣が法の解釈を勝手に変えていると指摘されている問題点が3つあります。
①そもそも2020年1月に黒川弘務・検事長の定年延長を閣議で決定している
②『検察官は国家公務員法の定年延長適用せず』という法解釈を無視したまま立法化
③内閣または法務大臣が必要と判断した場合は定年延長が出来るため官邸の影響力が強化?
それぞれ詳しく説明していきます。
①そもそも2020年1月に黒川弘務・検事長の定年延長を閣議で決定している
一部のブログやTwitterで言われている、
” 黒川弘務・検事長の定年を延ばすために法改正しようとしている “
というのは間違えで。
実は黒川氏の定年延長は2020年1月に閣議決定されていました。
また、法改正も2022年から施行されるものなので、
現在63歳の黒川さんが65歳になった後に法は適用されます。
つまり黒川氏の定年延長と、今回の検察庁法改正案は別問題なんですね。
なのですが、
『特定の検察官の定年延長をなぜ閣議で決めたの??』
『おかしくない!?』
という批判や反発に対しては、特に説明のないままウヤムヤになり、疑念が残ったままでした。
②『検察官は国家公務員法の定年延長適用せず』という法解釈を無視したまま立法化
ポイントなのが、
・検察官と国家公務員の定年延長は、異なる法律で定められている
という点になります。
①の黒川氏の定年延長を決定した際、
森法務大臣は「国家公務員法が適用される」と発言しました。
それに対して、
『違法だ!』
『脱法だ!』
と問題になっていたのですが、
その反論に対して、安倍総理は、
「検察官の勤務(定年)延長に国家公務員法の規定が適用されると解釈することとした」
と国家公務員法の解釈を変更したと発言しました。
このすったもんだが、1月~2月にかけて散々行われてきたのですが、
結局納得いく回答が官邸から得られないままになってしまいました。
なので、今回の検察庁法改定案が
・官邸側が検察官の人事に口出しした
・検察官には適用されない国家公務員法を無理矢理適用した
という2点を正当化するための法律なのではと問題視されているのです。
③内閣または法務大臣が必要と判断した場合は定年延長が出来るため官邸の影響力が強化?
この法改正案が通った場合、
2.内閣または法務大臣が必要と判断すれば、特例で定年延長できる
が適用されるわけですが。
検察官は起訴権限をほぼほぼ独占しているので、司法への作用にも大きく影響しています。
なので、政治とはしっかり距離を置いて公平な目を持つことが求められています。
そんな中、官邸側が人事に口出し出来るようになってしまったら、
『あいつ使いやすいから、定年延長しようぜー!』が簡単に出来るようになってしまい、
検察官の私物化が起こるのではないかと問題視されています。
抗議した芸能人一覧
今回の『#検察庁法改正案に抗議します』のツイートをしている芸能人はこちらの方々です。
・きゃりーぱみゅぱみゅ(歌手)
・小泉今日子(女優)
・柴咲コウ(女優)
・浅野忠信(俳優)
・SKY-HI (AAA)
・水野良樹(いきものがかり)
・秋元才加(AKB48)
・城田優(俳優)
・上北ふたご(『プリキュア』シリーズコミカライズ)
・片渕 須直(『この世界の片隅に』監督)
・美内すずえ(『ガラスの仮面』)
・奈良美智(芸術家)
・俵万智(詩人)
・水戸泉(小説家)
・田亀源五郎(漫画家)
・緒方 恵美(声優「エヴァ」碇シンジ役)
・原泰久(『キングダム』)
・おかざき真里(『サプリ』)
・羽海野チカ(『ハチミツとクローバー』)
・ゆうきまさみ(『機動警察パトレイバー』)
・二ノ宮知子(『のだめカンタービレ』)
・山本サトシ(『ポケットモンスターSPECIAL』作画)
・伊藤 和典(『機動警察パトレイバー』脚本)
・寺嶋裕二(『ダイヤのA』)
・海野つなみ(『逃げるは恥だが役に立つ』)
普段政治に関して言及することの少ない芸能人ですが、コロナの対応で政治への不満が高まっており、注目する人が多かったのだなと思いました。
まとめ
今回は、『検察庁法改正案』についての問題点をわかりやすく解説してみました!
検察庁法改正案の中身は、
1.検察官を含む国家公務員の定年を延長する法案、審議
2.内閣または法務大臣が必要と判断すれば、特例で定年延長できる
国家公務員の定年延長、官邸側が必要であれば定年延長を指示できるという内容でした。
改正案の中身はシンプルなのですが、それに伴って起きる、
・法解釈の無視
・検察官の私物化の可能性
が問題点となり騒ぎになっています。
この問題はまだ続きそうなので、追加情報があれば記事を更新していきます!